先日、茨城県にある水戸芸術館現代美術ギャラリーにて佐藤雅晴「尾行 存在の不在/不在の存在」展に行ってきました。
東京から水戸までは大体電車で2時間ほど。新幹線という手もありますが30分も変わらないので鈍行でゆらゆら揺られながら水戸を目指す。
鈍行っていいですよね。普段見ない景色と地元の方々。ちょっと耳をそばだてちゃったりしちゃって。笑
コロナ禍で旅行もなかなかできないのでこういったことでもプチ旅行気分でした。(はぁいつになったら好きに旅行できるのか。。)
とまあ、そんな贅沢な時間を過ごしていたら水戸に着きました。
駅を出ると黄門さまと納豆の香りがお出迎え。(納豆の香りは冗談ですが黄門さまの像は本当にあります)
駅から歩くこと15分??20分⁇ほどで水戸芸術館に到着。
2匹の着ぐるみがイメージで使われた入口からワクワクさせられます。
ここで簡単に佐藤雅晴さんについてご説明。
佐藤さんは1973年生まれの作家さん。日常の風景をビデオカメラなどで撮影した後、画像処理ソフトのペンツールを用いてトレースする「ロストスコープ」技法でアニメーションや平面作品を制作していました。
なぜ過去形かというと2019年に若くして亡くなられてるのです。(非常に残念です)
作品に関しては実際に見てもらった方が伝わると思いますので(おそらく本人が作ったであろう)Youtubeのリンクがありましたので貼っておきます。
https://www.youtube.com/channel/UCRe8YJYoPEo3NG2V40kjcPQ/featured
中を入ると初期の作品から大好きな「calling」のシリーズ、ドラえもんをテーマにした作品や晩年の「死神先生」シリーズなど、見ごたえたっぷりの展示でした。
佐藤さんはアニメーション作品では大体1秒間12枚のレートフレームで描いていたとのことでした。(なので10秒のアニメーションを作るのでも120枚描かなければならない)
それが最後に残した「死神先生」シリーズでは9点のアクリル画と1点のオブジェクト。
残された時間の中で身近なものを丁寧に描く行為は、最後まで作家であった佐藤さんの生き方と心安らぐ時間だったのだろうと感じました。
入口にあった着ぐるみのふたりは展示会場の中で手を振ったり招き寄せたりしていました。
作品タイトルは「バイバイカモン」
またどこかで佐藤さんの作品や佐藤さんに会えるのを楽しみにしています。
展示に行ってきやshow
2022.2.10
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namonaki_gaka_yume_wo_egaku_toki_ima
2022/03/15 12:39
スズキ様の文章は読み応えがあって、アーティストさんへの想いが伝わり興味を持つことが出来ました💡✨
ご紹介頂きましたYouTubeも早速、見てみました。
スズキ様の仰る通り、今の時代はYouTubeやSNSを通じて作品が見れるのは凄いことですね👀
物理的な作品を残していくのは大事だけど。。。
逆の視点から考えると、U-35コミュニティなどで発信し残していくことも大切だなと思いました。
ターナー色彩スズキ様、温かいお言葉をかけて頂きありがとうございます☺️
気持ちが救われる思いです✨
ターナー色彩スズキ
2022/03/15 11:06
長い文章ですがしっかりと読んでいただきありがとうございました。
佐藤さんのようなメディアアーティストの作品はなかなか実際に見るのは難しいのでいい機会でした。
でも、今の時代youtubeでも一部の作品が見ることがるのはいいですね。
namonakiさんも落ち着いたら電車に揺られて美術館へGO!!(闘病頑張ってください)
namonaki_gaka_yume_wo_egaku_toki_ima
2022/03/14 18:10
人生いつ何があるか分からないを実感させられます。。。
佐藤雅晴さんの存在はスズキ様の紹介で知ることが出来ました。
(着ぐるみのふたりに記憶があるのは気のせいか。。。?)
闘病生活を送りながら制作に励んでいたと知り凄いバイタリティを感じます。
癌ということで想像を絶する痛みとの闘いもあったでしょう。。。
痛いのと痒いのは本当につらい😢
尊い命をしぼりだすように死ぬまで制作を続ける覚悟、とてつもないエネルギーを感じます。
生前に作品を見ることが出来ませんでしたが、展示会が企画される場合は行ってみたいです。
ターナー色彩スズキ様、電車で揺られながら美術館へ向かうの最高ですね!!
道中のレポートも旅気分になれて楽しいです♪
スズキ様、素敵なレポートありがとうございます✨
ターナー色彩スズキ
2022/02/10 12:02
ちなみに展示は1月30日で終わってしまいました。。
記事公開が遅くなってしまい申し訳ないです。
佐藤さんの作品は基本的にループ構造なのでずっと見ていられます。
つい最近トレース疑惑でイラストレーターさんが糾弾されてましたね。
佐藤さんのように自分で撮ったものであれば問題ないんですけどね。
話は逸れましたが、佐藤さんの新作が見れることはもうないですが、これからも佐藤さんの作品は残り続けるし佐藤さんのような作家がいたことを作品とともに残していくのは大事なことですね。