HATTOSURU

TSUNAGARU

小原佳織

/ KAORI OBARA
絵描き(Painter)

人の中にある「小宇宙」をテーマに、自身の絵を分解・コラージュしたアナログ作品を作っています。

「小宇宙」とは、哲学用語の一つであり「人」のことを指します。

私たちが住む宇宙と私たちの体の構造には似ている部分が多くあります。
ちなみに、人ひとりの体内に存在する細胞の数は約37兆個、
これは私たちが住む銀河にある星の数・約1000億個より多い数字。
宇宙と人の類似関係を考えたとき、宇宙全体を「大宇宙」と呼び、人を「小宇宙」と呼びます。
宇宙も銀河も星も、私たち人類ひとりひとりも「宇宙生命体」であり同じ生き物になるのです。

そう考えると、私たち人、ひとりひとりの中にも、宇宙が広がっていることになります。
とある研究者は、「宇宙と人の脳内の意識は繋がっている可能性がある」とも言っていたりして。
つまり、人の中にある世界は、物凄く大きくて深い宇宙なのです。

この世界が常に変わり続けているように、人の体内も常に変わり続けています。
感情はコロコロと変わり、細胞は毎日生まれては死にをずっと繰り返している。
「自分」という自我は生まれてから死ぬまで変わらないけど、
その「自分」を形成する細胞、体、脳みそは常に変わり続けるのです。

この絵の中のコラージュのパーツたちは、私の細胞です。
1年前の絵や10年以上も前の絵だったパーツは、今は別の形になり新しい絵を作っています。
はるか昔の過去から1秒前の過去まで、今までの経験全てを肯定する。
そうしたときにこそ、進化・成長ができると考えています。
過去のパーツを、今、アクリル絵の具で繋ぎ、一歩先の未来を絵にする。
この絵の中には、過去・現在・未来が同時に存在しています。

ここにある絵は、私の生命の内側にある小宇宙です。
そして、あなたの生命の内側にもある風景なのです。

何に見えるか、何を見つけるか。どうぞあなた自身の感覚でお楽しみください。

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