*燈 #1 -はじまりの三日月-*
三日月には"初月"とも呼ばれることもあり、
「物事の新たなはじまり」を想起させる象徴(シンボル)
英語では「Crescent Moon」=「成長する・増大する」
徐々に満ちていくことからも成長や発展の意味がある。
この作品は最初から三日月を描く意識は全くなく、
実はこの下地(はじまり)は黒や灰色ベースの
まるでクレーターのような凸凹したテクスチャーを
何層も重ね合わせて立体的に浮かせているのですが、
表現していく中で自然と三日月のような形が
浮き出て生まれてきたことが、作品名の由来になってます。
(触ると綺麗で完璧な三日月というのではなく、
むしろ、凸凹した不揃いな立体感を感じると思います)
左半分の箇所にある赤ベースの点々のような模様は、
これまで自分自身が歩んできた人生の足跡を彷彿させる。
何度も心の葛藤を繰り返し、時に血が滲むような想いを
歩んできた大地に残しながら、
その足跡は積もり積もって、三日月の形へと。
そして、受け皿のように三日月を下にして見た時
赤ベースの点々がまるで降り積もる愛の雪のように
器に注がれる熟成された赤ワインのように
これまで数え切れない人々の愛を受け入れていたこと
見方を変えれば全ては愛が根源だということに気づき
それがひとつの三日月という形へと。
そんな想いから生まれた作品だと感じています。
ひとつ、ひとつ、の燈(ともしび)が寄り添い集まっていく。
そして、はじまりの燈(ともしび)に祈りの火が点るように。
燈 #1 -はじまりの三日月-
2022.10.25
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